米軍基地辺野古移設で 沖縄防衛局 ジュゴンの調査規模縮小へ

アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設をめぐり、この4年間、移設先周辺の海域で国の天然記念物、ジュゴンの生息につながる情報がないとして沖縄防衛局は調査の規模を縮小する方針を固めました。

これは21日、那覇市内で開かれた普天間基地の移設工事の環境対策を助言する国の「環境監視等委員会」で沖縄防衛局が明らかにしました。

国の天然記念物、ジュゴンをめぐっては2年前、工事が進められている名護市辺野古沖の南西の海域でふんが見つかり、県は、沖縄防衛局に対しジュゴンの生息状況について追加の調査を求めました。

一方、沖縄防衛局は県の求めには応じず、2020年8月に鳴き声の可能性のある音を確認して以降、ジュゴンの姿や痕跡は確認されていないとして、現場周辺の海域は生息範囲とは言えないと結論づけました。

そのうえで、沖縄防衛局は早ければ今月中にも調査の規模を縮小する方針を固めました。

具体的には、移設予定地周辺に設置した水中録音装置を7台から2台に、監視船を4隻から3隻に減らし、月に3、4回行っているヘリコプターを使った上空からの調査範囲を狭めることを検討しているということです。