嘉手納基地で見つかった不発弾 爆破処理 近くの住民は避難

アメリカ軍嘉手納基地で、沖縄戦でアメリカ軍が使ったとみられる不発弾が見つかり、25日夜遅く、近くの住民が避難する中、爆破処理されました。

処理されたのは、今月23日に嘉手納基地の工事現場で見つかった、沖縄戦でアメリカ軍が使ったとみられるおよそ200キロの砲弾1発です。

25日は、午後6時から処理現場から半径480メートル以内の立ち入りが禁止され、住民60人余りに避難が呼びかけられたほか、午後7時半からは国道58号の一部区間などが通行止めになりました。

嘉手納町役場に隣接する施設に避難した90代の女性は「沖縄戦の時に飛び交う砲弾を見ていたので、不発弾の処理で避難するように言われて恐ろしいと感じました」と話していました。

また、80代の男性は「基地での不発弾処理はこれまで何度が経験していますが、避難するのは初めてです。何かのミスで爆発する可能性があるので無事に終わってほしい」と話していました。

そして、午後10時半すぎ、爆破処理されると周辺にはドーンという大きな音が響き渡り、白い煙が立ちのぼっていました。

県消防指令センターによりますと、午後11時現在、嘉手納町内でガラスが割れるなど爆発に伴う被害の通報は入っていないということです。

沖縄戦では「鉄の暴風」と言われるほど大量の砲弾が撃ち込まれていて、県内には今も1878トンの不発弾が残っていると推計されていて、すべてを処理するにはあと70年から100年ほどかかるとみられています。