警察官が希少生物の生態や保護について学ぶ講演会 名護署

沖縄本島北部のやんばる地域だけに生息する国の天然記念物、ヤンバルクイナなどの生き物の生態や保護について警察官が学ぶ講演会が25日、開かれました。

この講演会はヤンバルクイナなどの希少生物が交通事故に巻き込まれるケースが増える大型連休の時期に合わせて名護警察署で開かれたもので、警察官およそ30人が参加しました。

講師を務めた環境省やんばる自然保護官事務所の椎野風香自然保護官は、やんばる地域では日本で見られる鳥類のおよそ半分の200種類が確認されるなど、生物多様性が非常に豊かな一方で、ヤンバルテナガコガネやリュウキュウヤマガメなどが密猟される深刻な状況があると説明しました。

また、石川伊智子希少種保護増殖等専門員は、ヤンバルクイナが被害に遭う交通事故が年間30件前後起きていることや、この時期、エサを求めて急に道路に出てくることなどを映像を使いながら紹介しました。

参加した警察官たちはメモをとるなどして真剣な様子で話を聞いていました。

警察官の1人は「希少な生き物と地域の人たちが共存していける社会をつくっていきたいと思った。警察としてパトロールをしながら安全運転を呼びかけたい」と話していました。