9300人が犠牲 明和大津波の慰霊祭 石垣

今からおよそ250年前に沖縄県の八重山地方を襲い、9000人を超える人が犠牲になったとされる「明和大津波」の慰霊祭が24日、石垣市で行われました。

「明和大津波」は、今から253年前の江戸時代の明和8年4月24日に、石垣島近海を震源とする地震で起きた大津波で、八重山地方全体で9300人余りが犠牲になったとされています。

24日、石垣市宮良にある「慰霊之塔」で行われた慰霊祭には、市民およそ140人が参列し、全員で犠牲者に黙とうをささげました。

このあと、地元の子どもたちによる防災をテーマにした作文の朗読が行われました。

小学6年生の金嶺衣真さんは、今月3日に起きた台湾付近を震源とする大地震で津波警報が出され、父親と弟と避難したことを振り返り、「避難訓練なども真剣に取り組みたい」などと読み上げました。

中学2年生の森心羽菜さんは「第1避難場所にとどまり、第2避難場所の高台に避難する人は少なく見えた。自分自身の考えを見直して行動し、それを継続していく。そうした心がけが命をつないでいくのではないでしょうか」と呼びかけました。

最後に参列した人たちは一人一人、花を手向け、追悼していました。