「名護東道路」延伸で地域住民など対象にアンケート調査実施へ

国は、本島北部地域を通る「名護東道路」の延伸に向けた検討を今月から本格化させていて、今後、地域住民などを対象にアンケート調査を実施していく方針を明らかにしました。

国は、本島北部地域へのアクセスの向上のため、沖縄自動車道の許田インターチェンジの近くと名護市伊差川を結ぶ自動車専用道路「名護東道路」を3年前に整備しています。

この道路について、国は、延伸に向けた検討を今月から本格化させていて、24日は有識者から意見を求める委員会が初めて開かれました。

この中で、沖縄総合事務局の担当者は、延伸を検討する理由について、▽本部半島で新たに大型テーマパークの開業が予定され、今後、さらなる混雑が懸念されていることや、▽台風が接近した際沿岸部の道路がたびたび被害にあっていることなどを挙げました。

国は、本部半島中央の山間部を東西に走る形で、名護市伊差川から沖縄美ら海水族館付近まで直線で13キロほど延伸する計画で、道路が必要かどうかなど地域の意見や課題を把握するため、今月から夏ごろにかけて、周辺のおよそ4万世帯や観光客を対象にアンケート調査を行う考えを明らかにしました。

有識者からは、地元への影響が大きい計画だとしたうえで、▽アンケートの対象エリアをもっと広げるべきだとか、▽人の移動が増えることを好まない住民の気持ちも重視して進めるべきだといった意見が出されました。

沖縄総合事務局道路建設課の具志堅清一課長は「具体的に事業の主体や細かい予定は決まっていないが、課題や整備のあり方を1つ1つしっかりと議論して進めていきたい」と話していました。