沖縄戦の激戦地 伊江島で戦没者を追悼する平和祈願祭

4月21日は、79年前の沖縄戦で激戦地だった伊江島での戦闘が終わった日です。
島では、戦没者を追悼する平和祈願祭が行われました。

伊江島では、昭和20年4月16日から6日間にわたって日米の激しい戦闘が行われ、日本側では、島の住民のほぼ半数にあたる1500人と、兵士2000人が死亡しました。

島の小高い丘にある「芳魂之塔」で行われた平和祈願祭には、遺族など150人あまりが参列し、午後1時にフェリーの汽笛が鳴らされたのにあわせて黙とうがささげられました。

そして、伊江村の名城政英村長が「平和の尊さを大切にする思いを次世代へ未来へ引き継ぎ、子や孫が安心・安全に満ちあふれた、平和で心豊かな村の実現に向け、努力を続けます」と宣言しました。

このあと、参列者は慰霊塔に花を手向けて亡くなった人を追悼し、平和への願いを新たにしていました。

遺族の80歳の女性は「父を亡くしました。遺骨も拾えてなくて、ごめんなさいという気持ちです。世界から戦争がなくなればという思いです」と話していました。

また、沖縄戦当時2歳だった男性は「戦争の体験者が減ってきて、戦争というものが忘れさられようとしている。二度と戦争は起こしてはいけません」と話していました。