OISTの島袋静香博士が文部科学大臣表彰の科学技術賞

発達障害の1つADHDの子どもの保護者を支援するプログラムの開発に取り組んでいる、OIST=沖縄科学技術大学院大学の島袋静香博士が、今年度の文部科学大臣表彰の科学技術賞に選ばれました。

文部科学省は、今月9日、那覇市出身の研究者でOISTの島袋静香博士を、科学技術の分野で振興に努めた人たちに贈る文部科学大臣表彰の科学技術賞に選出したと発表しました。

島袋博士は、11年前から、話を集中して聞けないなどの症状がある発達障害、ADHD=注意欠如・多動症の子どもの保護者を支援するプログラムの開発に取り組んでいます。

このプログラムを、沖縄を含む3県の医療機関で124人の保護者に提供したところ、保護者が自分の心の状態を理解してストレスを軽減することや、1人1人異なる子どものニーズを理解して、大声を出すといった過剰な反応を抑制することなどの有効な効果が確かめられたということです。

島袋博士は「ADHDの子どもを持つ保護者の支援のニーズはあったが、あまり取り組まれてこなかった。今回この課題に科学的に取り組んでいくところを評価していただき、率直にうれしい。このプログラムを実施できる人材育成がまだまだ必要だ」と話していました。

島袋博士は今後、県内の学校での支援プログラムの導入に向けて力を入れたいとしています。