救急搬送の迅速化 那覇市が新システム導入へ来週から実証実験

救急搬送の迅速化に向けて、那覇市は、現場の救急隊が患者の血圧などの情報をタブレット端末を使って搬送先の病院とただちに共有する新たなシステムを導入し、来週から実証実験を行うことになりました。

那覇市消防局によりますと、去年1年間、市内では2万3701件の救急出動があり2年連続で過去最多を更新しているほか、出動要請を受けてから搬送先の病院に到着するまでの時間は10年前より2分ほど長くなっています。

このため、市は、救急搬送の迅速化を図ろうと、新たなシステムを導入することになりました。

新システムでは、救急隊員がタブレット端末を使って患者の血圧や心電図、それに「お薬手帳」などの情報を読み込み、搬送先の病院にただちに送信して共有します。

現在、患者に関する情報は、搬送先が見つかるまで、救急隊員がそれぞれの病院に電話で説明していますが、新システムでは、いったんタブレット端末に登録した情報を別の病院にも送信できるようになることなどから、市は、搬送時間の短縮につながると期待しています。

市は、今月16日から新システムの実証実験を始め、再来年の本格導入を目指すことにしています。