集団自決が起きた読谷村のチビチリガマで慰霊祭

79年前の沖縄戦で住民の集団自決が起きた読谷村のチビチリガマで、6日遺族や若い世代の人たちが参加して慰霊祭が行われました。

読谷村の自然洞窟「チビチリガマ」では、昭和20年4月2日、沖縄本島に上陸したアメリカ軍が迫る中、避難していた住民の集団自決が起きて、子どもを含む83人が亡くなりました。

6日に行われた慰霊祭には、遺族や住民などおよそ40人が参加し、ガマの中に設けられた祭壇に線香を手向けて亡くなった人たちを悼みました。

慰霊祭には、若い世代の人たちも参加した一方、当時ガマにいて生き延びた人は、去年に続き高齢のため出席できませんでした。

主催した遺族会によると、生き延びた人は現在3人になっているということです。

遺族会の與那覇徳雄会長(69)は「私たちが望むのはチビチリガマから平和や命の尊さを発信していくことで、次の世代や孫たちにしっかりつなげていきたいです」と話していました。

祖母やおばなど6人を亡くした天久隆さん(69)は「毎年、義務と思って慰霊祭に来ています。ここに来ると、戦争がなかったらどんな家族だったんだろうと考えてしまいます。ここで起きたことを孫たちに伝えていきたいです」と話していました。

地元の27歳の男性は「自分たち若い世代がこういう場に参加し続けてしっかりと受け継いでいきたいです」と話していました。