読谷村 「チビチリガマ」の集団自決 悲惨な歴史伝える写真展

79年前の沖縄戦でアメリカ軍が沖縄本島に上陸後、読谷村の自然洞窟で住民の集団自決が起きました。
この悲惨な歴史を伝える写真展が村内の施設で開かれています。

太平洋戦争末期の昭和20年4月1日、アメリカ軍が沖縄本島中部に上陸し、翌2日、上陸地点に近い読谷村の自然洞窟「チビチリガマ」で住民の集団自決が起きて83人が亡くなりました。

この悲惨な歴史を次の世代に伝えようと、読谷村の「ユンタンザミュージアム」では、沖縄市の写真家、豊里友行さん(47)が撮影した慰霊祭の様子や生存者などを捉えた写真40点が展示されています。

このうち、チビチリガマから逃れて助かった上原豊子さん(87)を写した1枚は、6年前の慰霊祭で自身の体験を語っているときに撮影されたものです。

上原さんは、寝ている子どもの布団に火がつけられる様子などを見てみずからガマの出口に向かい、外に出た瞬間、すばらしいと感じたと語っていました。

7年前には少年たちによって遺品などが荒らされる事件が起きていて、その直後に現場で写したり、反省した少年たちが製作した「野仏」を捉えたりした写真も展示されています。

豊里さんは「沖縄戦の体験者が伝えたいことを後世につなぐ思いで写真を撮っています。見に来た人にも沖縄戦を引き継ぐ1人になってほしい」と話していました。

写真展は今月14日まで開かれています。

入場は無料です。