4日からシーミーの期間に 親族が集まり墓参りをする伝統行事

4日は二十四節気の1つ「清明」で、4日から親族が集まって墓参りをする沖縄の伝統行事「シーミー」の期間に入りました。

シーミーは250年余り前に中国から伝わったとされ、先祖代々の墓の前に親族が集まり、ごちそうを食べながら先祖に近況を報告する伝統行事です。

読谷村の渡慶次地区ではおよそ2週間続く期間の初日に、地域全体でのシーミーを行っていて、4日は、代表者たち7人が若い人に地元の風習や言葉を教えながら、およそ10か所の墓や拝所を回りながら線香を上げて手を合わせました。

最後に、ムートゥヤーと呼ばれる仏壇がある一族の本家に集まり、三枚肉や天ぷらなどの料理を詰めた重箱を供えて健康や繁栄を祈り、供えた料理をみんなで分け合って食べながら、先祖との昼食を楽しんでいました。

渡慶次地区の近くには、79年前の沖縄戦で集団自決が起きたチビチリガマがあり、地域の人たちは、犠牲になった家族などの慰霊を続けています。

祖父母ら5人を亡くした與那覇徳市さんは「シーミーは家族の近況や新しい家族を伝えるよい行事.『戦争で亡くなったご先祖様はこんなごちそう食べたかね』と思いながら食べている」と話していました。

渡慶次区の自治会長の小橋川清史さんは「字全体で行う清明祭は先輩たちに地域のことを教わるよい機会なので、大切にしていきたい」と話していました。