沖縄県内でも値上げ相次ぐ 食品やバス運賃など

新年度となり、今月から、食品の価格やバス運賃などさまざまなものが値上げとなっています。
消費者やスーパーなどに話を聞きました。

那覇市安里にあるスーパーでは、ハムやベーコンが5%から20%値上がりしています。

国内の主な食品メーカー195社を対象にした調査の結果では、価格を変えずに内容量を減らす「実質値上げ」を含めて2806品目が値上げとなり、値上げ率の平均はおよそ23%となっています。

分野別にみると、ハムやソーセージ、それに冷凍食品などの「加工食品」が2077品目、だし製品やトマトケチャップなどの「調味料」が369品目、ウイスキーやトマトジュースなどの「酒類・飲料」が287品目などとなっています。

訪れていた女性は「家計簿を何十年もつけていますが、値上がりがどんどん大きくなっていく」と話していました。

親子連れの女性は「少しずつみんな高くなっているので家計にも響きます」と話していました。

また、お菓子も値上がりしているということで、一緒に訪れていた女の子は「お菓子を友だちと全然食べられないから悔しい」と話していました。

このスーパーによりますと、これだけ多くの商品が値上げとなるのは半年ぶりで、今後も値上げは続く見込みだということです。

すでにお客の購買意欲は下がっているということで、店側も苦しい状況の中、売り上げを伸ばすため、さまざまな工夫をしているということです。

栄町りうぼうの古波蔵恵輔店長は「力を入れているのが関連販売です。買い上げする点数が減ってきているところでいかに1点多く売るか。ポップでお客様に情報を伝えて購買意識を高めてもらうのもひとつの方法です。楽しく買い物もしてもらいたいと思っていて、こういう情報も見てもらえるとお店としてもうれしいです」と話していました。

値上げはスーパーだけではありません。

琉球バス交通と那覇バスは、今月から那覇市内の均一運賃が240円から260円に、そのほかの地域での初乗り運賃が160円から190円になりました。

燃料費の高騰や設備投資、乗務員の労働条件の改善などが理由で、値上げとなるのは、消費税の税率改定を除くと2008年12月以来です。

一方、子育て世帯の負担を考慮して、通学定期については通常運賃からの割引率をおよそ4割から5割へ引き上げて、現行の金額と同じ程度か値下げとなりました。

乗客の男性は「きのう急に変わったからびっくりしました。毎日多いときは3回4回使っていて、月で計算したら結構いきます」と話していました。

今月から高速道路の料金も変わりました。

NEXCO西日本は沖縄自動車道で実施している35.5%の料金割引を終了し、ETCを使わない場合、普通車では那覇ー許田間が1040円から1610円となりました。

医療保険や年金も変わりました。

公的医療保険では、年間の年金収入が211万円を超える75歳以上の高齢者が支払う保険料の上限が、今の年間66万円から73万円に引き上げられました。

さらに、公的年金は、伸び率が物価の上昇率よりも低く抑えられ、支給額が実質的に目減りとなる一方、20歳から60歳になるまで毎月支払う国民年金の保険料は、賃金の上昇に伴い、前の年度より460円高い、1万6980円となりました。