在来植物を枯らすツルヒヨドリ 県内企業などが駆除実証実験へ

在来の植物を枯らしながら繁殖する特定外来生物の「ツルヒヨドリ」をめぐって、県内の企業などが、周辺の湧き水の水質を守りながら駆除する実証実験を行うことになりました。

特定外来生物のツルヒヨドリは中南米の熱帯地域を原産地とする植物で、国内では1984年以降、沖縄などで確認されています。

1年間で25メートル四方に広がるほど猛烈な勢いで繁殖し、在来の植物に覆いかぶさって枯らすことから、国際自然保護連合により「世界の侵略的外来種ワースト100」にもあげられていて、やんばる地域では環境省による駆除事業も行われています。

こうした中、コーヒーの栽培などを行う県内企業が神奈川県の企業の協力を得て、25日から湧き水が環境省の名水百選に選ばれている南城市の「垣花樋川」付近で新たな駆除方法の実証実験を始めることになりました。

90度の熱水を高圧で蒸気にしてかけることで、根の部分にあるタンパク質を分解し死滅させるということで、企業側は除草剤を使用しないため、垣花樋川の水質へ負荷をかけずに駆除できるとしています。

ツルヒヨドリは、南城市にある世界遺産の「斎場御嶽」でも確認されていて企業では繁殖の状況をみながら駆除を行うか検討するとしています。