うるま市で陸上自衛隊訓練場の整備計画に反対する集会

沖縄県うるま市に陸上自衛隊の訓練場を新たに整備する計画に反対する大規模な集会が、20日うるま市内で開かれ、「住民の視点が欠落している」などとして計画の断念を求める決議を採択しました。

集会は、うるま市石川のゴルフ場跡地を取得し陸上自衛隊の訓練場を新たに整備する計画の断念を求める市内外の17の団体で作るグループが開いたもので、主催者の発表で1200人あまりが参加しました。

この中で、うるま市の中村正人市長が、「国の動向を注視し、訓練場を造らせないという反対の意思を粘り強く伝えていく」と述べました。

このあと「教育施設に隣接する場所に、訓練場を建設する計画は認められない」などという玉城知事のメッセージが読み上げられました。

さらに、ゴルフ場跡地がある旭区自治会の住民を代表して、冨着志穂さんが「なぜ閑静な住宅街に訓練場を造るのでしょうか。将来の子どたちのために訓練場はいらない」と訴えました。

そして「住民の視点を完全に欠落させたあまりにもずさんな計画だ」などとして計画の断念を求める決議を採択しました。

この計画をめぐり、県議会が白紙撤回を求める意見書を全会一致で可決するなど、反対の動きが広がっていて、木原防衛大臣は現時点で白紙にする考えはないとする一方、再検討していく考えを示しています。

集会に参加した74歳の男性は「住宅地や公園が近い場所に訓練場を造るのは間違っています」と話していました。

高校1年の女子生徒は「訓練場では射撃音は出ないと聞きましたが、近くに住んでいるので何かあったらと思うと不安です」と話していました。