米軍 嘉手納基地でパラシュート降下訓練 4か月連続は初めて

アメリカ軍は、原則として伊江島で行うことになっているパラシュート降下訓練を14日、嘉手納基地で行いました。
訓練は県や自治体が反対する中、4か月連続で行われていて、地元では常態化への懸念が強まっています。

14日、嘉手納基地の上空で午後3時半すぎからおよそ40分の間にMC130特殊作戦機からあわせて24人の兵士が降下するのが確認できました。

この訓練が嘉手納基地で行われたのは、去年12月から4か月連続です。

パラシュート降下訓練は、原則、伊江島補助飛行場で行うことで1996年に日米両政府が合意し、2007年に例外的な場合に限り嘉手納基地が使用できることになりました。

県によりますと、アメリカ軍が嘉手納基地で4か月連続でこの訓練を行うのは1996年の合意後、初めてだということです。

県や自治体が反対する中、相次いで訓練が行われていて、地元では常態化への懸念が強まっています。

嘉手納基地を抱える沖縄市と嘉手納町、北谷町で作る協議会=三連協の桑江朝千夫会長は、「嘉手納飛行場におけるパラシュート降下訓練の常態化につながるものであり、基地負担軽減に逆行するものとして非常に危惧している。嘉手納飛行場で行わないことを強く求めていく」とコメントしています。

【玉城知事がコメント 「日米両政府に対しより厳重に抗議していく」】
4か月連続でパラシュート降下訓練が嘉手納基地で行われたことを受け、玉城知事がコメントを発表しました。

「県は関係機関に再三にわたり厳重に抗議しているにもかかわらず、まるで県民の抗議もないかのように訓練が定期的に繰り返し実施されることは、県民の思いを一切考慮しない態度と言わざると得ず、よき隣人にはほど遠く、非常に遺憾だ」と強く批判しました。

その上で「訓練が米側の裁量により、自由に行われ訓練の常態化につながることを強く懸念するもので、日米両政府に対しより厳重に抗議していく」としています。