ベトナム戦争激戦地など訪問平和研修 報告会 石川文洋さん

ベトナム戦争を取材した報道写真家の石川文洋さんが県内の若者たちとベトナム戦争の激戦地などを訪れた平和研修の報告会が那覇市で開かれました。

平和への思いを次の世代につなげようというこの研修では、戦時下のベトナムを取材した那覇市出身の報道写真家、石川文洋さんと県内の大学生や高校生7人が今月、5泊6日の日程でホーチミンやダナンを訪れました。

報告会でははじめに石川さんが、かつての激戦地だった町の現在の様子を見た感想として「強く感じたのは『平和っていいな』ということ。今の状況を深く見て理解することが将来の変化につながると思う」と話しました。

続いて参加した学生たちが、アメリカ軍が散布した枯れ葉剤の影響でいまも治療を受けている現地の人たちと交流して感じたことや、大学でエイサーを披露し沖縄の文化を伝えたことなどを発表しました。

義肢装具士を目指している高校生は、「私が何不自由なく学校に行って、友だちと遊べることがどれだけ幸せなことなのか実感しました」と涙を流しながら伝えていました。
石川さんは、そうした発表の様子をカメラに収めていました。

石川さんは「ベトナムをきっかけに日本の戦争についても考えてほしい。学生は想像以上にベトナムに関心を持ってくれたので、期待しています」と話していました。