嘉手納基地で相次ぐ米軍パラシュート訓練 町議会が抗議決議

嘉手納基地でアメリカ軍が原則、伊江島で行うことになっているパラシュート降下訓練を繰り返していることに対し、嘉手納町議会は、嘉手納基地での訓練の全面禁止を求める抗議決議と意見書を可決しました。

アメリカ軍は嘉手納基地で、原則、伊江島で行うことで日米両政府が合意しているパラシュート降下訓練を、県や周辺の自治体が中止を求める中、去年12月から3か月続けて行いました。

アメリカ軍は伊江島補助飛行場の滑走路の整備状態などを理由にしていて、県によりますと3か月連続で実施するのは初めてです。

これに対して嘉手納町議会は5日の定例会で、抗議決議と意見書を全会一致で可決しました。

抗議決議と意見書では「町民からは相次いで実施される訓練が常態化しかねないと懸念する声が強まっており、断じて容認できない」などとしています。

その上で、日米両政府に対して、▽嘉手納基地におけるパラシュート降下訓練を禁止することや、▽伊江島補助飛行場が使用できないなどの例外的な場合に限り、嘉手納基地を使用できるとした合意を撤廃することを求めています。

また、議会では嘉手納基地周辺での騒音の問題が改善されていないとして、日米両政府に対し▽午後10時から翌日の午前6時まで飛行やエンジン調整を行わないことや、▽住宅地上空で戦闘機の急上昇や急旋回を行わないことを求める抗議決議と意見書も全会一致で可決しました。

議会では今月中旬にもすべての議員が参加して、沖縄防衛局に要請書をそれぞれ手渡すことにしています。