NHK放送文化賞に川平朝清さん 元沖縄放送協会会長

放送事業の発展や放送文化の向上に功績のあった人たちに贈られるNHK放送文化賞の今年度の受賞者に、元沖縄放送協会会長の川平朝清さんなど6人が選ばれました。

川平朝清さん(96)は、戦後、米軍統治下の沖縄で県民向けの放送を立ち上げ、初代アナウンサーとして活躍しました。

その後、民間放送の役員やNHK沖縄放送局の前身にあたる沖縄放送協会の会長を歴任し、沖縄におけるNHK・民放の二元体制の基礎を築きました。

本土復帰後は東京で放送の国際展開や文化的発展に携わり、年齢を重ねてからもメディアを通じて沖縄の放送史について積極的に語るとともに次世代への提言を行うなど、沖縄の放送界の発展に貢献し続けています。

川平さんは「私にとって身に余る受賞、心から感謝いたします。米軍政府運営の日本語ラジオ局(1949)を皮切りに、商業TV局(1960)、OHK開局(1967)、そしてNHK(1972)へと実り多き放送キャリアーでした」とするコメントを発表しました。

今年度のNHK放送文化賞には、川平さんに加え、▽土砂災害の専門家で山梨県富士山科学研究所客員研究員の池谷浩さん(80)▽特殊メイク・スーパーバイザーの江川悦子さん(70)▽俳優の草刈正雄さん(71)▽詩人の谷川俊太郎さん(92)▽東北地方を中心に伝統文化の魅力をテレビ番組で紹介してきた民俗研究家の結城登美雄さん(78)の6人が選ばれました。