大相撲の安琉海が中部農林高で卒業式 関取目指す決意語る

大相撲で去年の九州場所で初土俵を踏んだ中部農林高校3年の安琉海が1日、卒業式を迎え、同席した師匠の元安美錦の安治川親方ともに関取を目指す決意を語りました。

安琉海こと、浦添市出身の前田俊之丞さんは、幕内経験者の千代ノ皇らを輩出した中部農林高校相撲部で3年間稽古を重ね、全国大会でも活躍しました。

在学中に大相撲の元関脇、安美錦が師匠をつとめる安治川部屋に入門し、去年の九州場所で初土俵を踏みました。

師匠は「沖縄の海のように広く大きな力士に育ってほしい」と願いを込めて安琉海というしこ名を付けました。

安琉海は1メートル73センチ、91キロと、力士としては小柄ながら、先場所は序ノ口で5勝2敗と勝ち越しました。

1日は卒業式のあと、師匠とともに会見を行い、「まだ体が小さいので、ご飯をいっぱい食べて体重を増やして、力もつけて、大きい相手でも戦える体を作っていきたい。沖縄出身力士では、美ノ海関が幕内で活躍しているので、自分も幕内で活躍して沖縄の人たちにもっと相撲を知ってもらいたい」と抱負を語りました。

師匠の安治川親方は「体は細いが、小さいころから沖縄の自然で鍛えられた体力やタフな部分があるので、厳しい稽古に耐えられるだろうというところにほれました。スピードのある相撲、今の現役で言えば翠富士みたいな、体は小さいけれど真っ向勝負で攻めていける力士になってほしい」と期待を寄せていました。

安琉海は、春場所は序二段に昇進して臨みます。

大相撲春場所は、大阪府立体育会館で今月10日に初日を迎えます。