竹富町の訪問税 1000円とする条例案 当初の案の半額に

竹富町が導入を検討している訪問税の税率について、町はこれまで議論してきた2000円ではなく、1000円とする条例案をまとめました。

竹富町では、観光客の増加でゴミの処理やインフラ整備などのため財政がひっ迫していて、対策として島を訪れる人から徴収する訪問税の導入に向けて検討を進めてきました。

町はこれまで税率を2000円にするとして、住民や船会社へ説明してきましたが、「高すぎて観光客が減るのではないか」といった不安の声が相次いでいました。

このため、竹富町の前泊町長は町民の不安に配慮する必要があると判断し、税率を1000円とする条例案をまとめ、1日から一般の意見を募集するパブリックコメントを始めました。

条例案には、▽5000円を納付すれば、1年間何度も行き来ができる年払い制度や、▽修学旅行などの学校行事で島を訪れる人などに対し、課税を免除することなども盛り込まれています。

一方、住民から要望が相次いでいた、町の伝統行事を支える郷友会のメンバーや医療関係者などへの特別措置については、助成を行うなど税とは別の制度を設けて負担の軽減を図る方針だということです。

前泊町長はNHKの取材に対し、「国や県におんぶにだっこという状況がいつまでも続いてはならない。今この環境をしっかり守り次につなぐために、町民の皆さんにご理解いただきたい」と述べました。

町では今月末まで意見の募集を行い、新年度に条例案を議会へ提出したい考えです。