人間国宝「組踊立方」宮城能鳳さん 日本芸術院会員に

芸術の分野で顕著な功績のある人を集めた日本芸術院の新しい会員に、「組踊立方」の人間国宝、宮城能鳳さんが県出身者として初めて選ばれることになり、3月1日発令されます。

与那原町に住む宮城さんは85歳。

ユネスコの無形文化遺産に登録されている「組踊」の女形などを演じる立方の人間国宝で、県出身者として、そして組踊の分野からも会員に選ばれるのは初めてです。

宮城さんは途絶えた作品の復活や新作の創作に加え、自身の芸域を広げていること、それに後進の育成に取り組んできたことが評価されました。

「日本芸術院」は功績が顕著な芸術家を優遇するための国の特別機関で、今年度は宮城さんを始め作家の筒井康隆さんやバレエ界を代表する吉田都さんなどあわせて12人が会員候補者に選ばれています。

会員になることについて宮城さんは「沖縄はかつて方言が禁止されたり戦争で文化財が破壊されたりしましたが、先達が困難を乗り越え守ってきたからこそ組踊が日本を代表する芸能のジャンルの1つに認められたと思います。先達に感謝しつつ組踊を全世界に発信していきたい」と抱負を語っていました。

日本芸術院の新しい会員は3月1日付けで文部科学大臣が発令します。