恩納村の海底にある鍾乳洞で新種のカニ発見
恩納村の海底にある鍾乳洞で新種のカニが見つかりました。
真っ暗な場所にいたことから「黄泉の国」にちなんで「ヨミノショウジンガニ」と名付けられました。
新種のカニは、おととしと去年の夏、恩納村の海底鍾乳洞で見つかったオスとメスの2匹で、甲羅の幅が1センチ程、色は白と薄ピンクです。
沖縄県立芸術大学の藤田喜久教授と、琉球大学の成瀬貫准教授が、今月、分類学の国際誌で発表しました。
ショウジンガニ科に属していますが、同属のカニと比べ足が非常に細長くて、黒目の部分が小さく眼の退化傾向を示しているのが特徴です。
この科のカニが海底洞窟で見つかったのは世界で初めてだということで新種のカニと確認されました。
洞窟の入り口からおよそ50メートル奥に入った真っ暗な場所で見つかったことから、あの世を意味する「黄泉の国」にちなんで、「ヨミノショウジンガニ」と名付けられました。
藤田教授は「琉球列島の海底洞窟における種の多様性に関する知見が著しく増えてきた。生物の適応のシナリオを解明する糸口を得られることが期待される」としています。