平和学習の滋賀県の中学生 糸満市の壕で沖縄戦の状況など学ぶ

沖縄を訪れている滋賀県の中学生が糸満市にある壕を訪れ、日本軍の病院の本部が置かれていた沖縄戦当時の状況などを学びました。

滋賀県の立命館守山中学校の2年生は、20日から平和学習のため沖縄を訪れていて、22日は糸満市のガマなどを訪れました。

生徒たちは、ボランティア団体のガイドに引率されて糸満市伊原にある陸軍病院の本部があった壕に入りました。

足元が見えないほど暗い場所で医師などが過ごしていたことや、伝令として壕を出入りしていた生徒たちと年の近い少年が爆撃で犠牲になったことなどを学びました。

このあと平和祈念公園に移動し、滋賀県出身の犠牲者をまつる、「近江の塔」の前で黙とうしました。

生徒の代表が「残酷な地上戦でたくさんの人々の夢や希望がここで砕け散った。戦争の恐ろしさや命の尊さを忘れず平和とは何か考え続けたい」などとする平和宣言を読み上げました。

最後に、平和をテーマに手作りした雑貨を販売して得た10万円の目録を、平和祈念財団に贈りました。

壕を訪れたことについて、岡本龍大さんは「今あるような明るい電球もなく、真っ暗な壕での生活は不便でつらかったと思った」と話していました。

山中萌衣さんは「海が見えるこんな素敵な場所でたくさん亡くなったんだなと悲しみを感じた。家族や後輩に見てきたことをしっかり共有して、みんなが平和について語れる雰囲気にしていきたい」と話していました。