高校生が地元企業などを訪ねるバスツアー 地元で就職を 石垣

八重山地域の高校生たちにふるさとで働いてもらおうと、石垣市で20日、地元の企業などを訪問するバスツアーが行われました。

このツアーは、石垣市の「ハローワーク八重山」が企画し、県立八重山商工高校と八重山農林高校の1年生と2年生を中心に24人が参加しました。

生徒たちはグループごとに分かれて市内の13の企業などを訪れ、このうち新石垣空港では到着した旅客機から荷物が運ばれていく様子を見学しました。

このあと、スタッフから仕事を選んだきっかけや進路を決める際に大切にしたことなどを聞きました。

また、石垣市真栄里にある特別養護老人ホームを訪れた一行は、スタッフから「利用者の目線に立って業務に取り組んでいる」などと説明を受け、真剣な表情で聞き入っていました。

「ハローワーク八重山」によりますと、去年の春、石垣市内の高校の卒業生が地元の企業や施設に就職した割合は35%にとどまっているということです。

特別養護老人ホーム「まえさと茶寿苑」の樋渡裕治事務長は「福祉の仕事は重労働だというイメージが根強いですが、大変さの中でやりがいを感じるとアピールしていきたいです」と話していました。

参加した高校1年の女子生徒は「空港ではふだんは表側しか見えない仕事について話が聞けたので有意義でした」と話していました。

高校2年の男子生徒は「将来の夢がまだ決まっていないのでよい判断材料になると思うし、早く進路を決めて親を安心させたいです」と話していました。