「対馬丸」追体験研修に参加した児童が”学び”を同級生に発表

太平洋戦争中、「対馬丸」で疎開した子どもたちの身に起きたことを、追体験する研修に参加した児童が学んだことを同級生たちに発表しました。

対馬丸は1944年にアメリカ軍に撃沈され、800人近くの子どもを含む1484人が犠牲になり、救助された子どもたちは宮崎県などへ疎開しました。

当時の子どもたちの身に起きたことを追体験してもらう研修がおよそ2か月にわたって行われ、19日は参加した那覇市の小学6年生の高橋永さん(12)が同級生およそ100人に学んだことを発表しました。

高橋さんは、研修の中で、夜の海で船に乗る体験をした際風が冷たくてこの海に投げ出されたらと考え怖さを感じたことや、疎開先だった宮崎県から、沖縄の家族に手紙を書く体験を通して家族に会えない当時の子どもたちの気持ちを考えたことなどを発表しました。

そして「戦争って怖いしつらいからもう2度と繰り返さないようにしたい。でも1番大切なのは、忘れないようにすること。私は次の世代にも戦争について伝えていけるような人になりたい」と思いを語りました。

話を聞いた女子児童は「対馬丸については詳しく知らなかったけど発表を聞いてどんなことが起きたか知れました」と話していました。

また、男子児童は「夜の海で乗船体験したことはびっくりしました」と話していました。

発表のあと、高橋さんは「みんなが自分の気持ちをくみ取ってくれて感想を言ってくれてうれしかったです。発表を通じて対馬丸や学童疎開について興味を持ってくれればと思います」と話していました。