竹富町の黒島で住民たちが伝統の綱引きを行い旧正月を祝う

旧暦の1月1日の10日、竹富町の黒島では住民たちが伝統の綱引きを行い、旧正月を祝いました。

竹富町の黒島では、旧正月を祝うため綱引きを行うのが習わしとなっています。

10日、島の東側の東筋地区では、おそろいの衣装を身にまとった参加者たちが北と南に分かれ、ドラや太鼓の音に合わせて「正月ユンタ」と呼ばれる歌を歌って新年の豊作を祈りました。

また、武将役の男性2人が力強く棒術を披露しました。

このあと、南北から用意された2本の長い綱が中央でひとつにつながれると、合図とともに綱引きが始まり、参加者たちは大きな声を出して力いっぱい綱を引き合いました。

港がある北側が勝つと豊漁の1年に、畑がある南側が勝つと豊作の1年になるとされていて、ことしは南側が勝利しました。

兵庫県から観光で訪れた50代の女性は、「参加できるとは思っていなかったのでとても興奮しました。伝統の行事をこれからもずっと受け継いでいってほしいです」と話していました。

島で畜産業を営む新里剛太さん(39)は「新年を迎え、新しい気持ちで頑張りたいですし、伝統の行事を後輩や子どもたちと引き継いでいきたいです。牛の価格が安くなってるのでことしは上がっていってほしいです」と話していました。