名護市辺野古沖でNGOなどがサンゴの調査 「成長遅い」

沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先になっている名護市辺野古沖で環境NGOなどが海に潜ってサンゴの状態などを調べました。
NGOは「気候変動か工事の影響かわからないがサンゴの成長が遅い」などとしています。

この調査は、環境NGOの日本自然保護協会などが19年前から普天間基地の移設先になっている名護市辺野古沖の大浦湾側で毎年1回行っています。

大浦湾側では国による代執行に伴う工事が先月から始まり海への石材の投入などが続けられていて、団体では1日までの2日間、大浦湾の4か所の地点で海に潜ってサンゴの状態などを調べました。

団体によりますと、今回の調査で大浦湾のサンゴはほかの地域に比べ成長が遅いことがわかったということで、気候変動や水質の悪化が影響しているとみています。

また、土砂が堆積している様子も確認できたということですが、石材の投入場所からは離れているため、工事の影響とは断定できないとしています。

日本自然保護協会自然保護室の安部真理子主任は「気候変動か工事の影響かわからないがサンゴの成長が遅い。工事による土砂の投入や海水の流れの変化は生態系にとっていい影響は与えない」などと述べました。

日本自然保護協会は埋め立て予定地周辺には5300種類以上の生物が生息し埋め立て工事は環境保護を進める国際社会の潮流に逆行するとして、工事の中止と移設計画の見直しを訴えています。