PFAS除去へ 環境省が宜野湾市で実証実験始める

県内のアメリカ軍基地周辺で有害性が指摘されている有機フッ素化合物=PFASが高い濃度で検出されている問題で、環境省が地下水の汚染防止に向けた実証実験を31日から宜野湾市で始めました。

県内では、泡消火剤などに含まれ人体への有害性が指摘されている有機フッ素化合物=PFASが、アメリカ軍基地周辺の川や湧き水から高い濃度で検出されています。

環境省は、宜野湾市からの要請などを踏まえ、市内にある湧き水で国指定の重要文化財の「喜友名泉」で31日から実証実験を始めました。

ポンプでくみ上げた湧き水を粉末状の活性炭が入った装置でろ過する仕組みで、ろ過の状況はモニターに反映され現地と遠隔の両方で確認できるということです。

環境省は実証実験を来月13日まで行い、ろ過前とろ過後の水を持ち帰って分析し、専門家による評価を行った上で今年度末をめどに結果をとりまとめることにしています。

また今回得られた結果を、県内では金武町や嘉手納町などに、県外では東京都や神奈川県などの高濃度のPFASが検出されている自治体にも提供することにしています。

宜野湾市環境対策課は「市民の不安が払拭され安心安全な状態になることを期待したい」と話していました。