国の指針値超えるPFOSなど 米軍基地周辺33地点で検出

沖縄県が、アメリカ軍基地周辺の湧き水や河川など46の地点で有機フッ素化合物PFOSなどの濃度を調べたところ、33地点で国の暫定指針値を超えた値が検出され、このうち普天間基地近くの史跡ではおよそ40倍となりました。

アメリカ軍基地周辺の地下水などで、有害性が指摘されている有機フッ素化合物=PFOSなどが高い濃度で検出されていることを受けて、沖縄県は、去年8月から11月にかけて、宜野湾市や嘉手納町など46の地点で調査を実施し、26日、結果を公表しました。

それによりますと、46地点のうち33地点で、国の暫定指針値を超えるPFOSとPFOAの値が検出されたということです。

内訳は、嘉手納基地周辺で13地点、普天間基地周辺で12地点、本島中部を流れる天願川で5地点などとなっています。

このうち、普天間基地の近くにある史跡「チュンナガー」では、1リットルあたり2200ナノグラムと、指針値のおよそ44倍にあたるPFOSとPFOAが検出されたということです。

県は、普天間基地や嘉手納基地周辺の地下水などの汚染は基地が汚染源の可能性が高いことから、引き続き、国やアメリカ軍に対して、立ち入り調査や国による原因究明などを求めていきたいとしています。

湧き水などから国の暫定指針値を超える値が相次いで検出されていることについて、嘉手納町に住む70代の男性は「昔は井戸水も飲んでいましたが、いまはとても飲むことができません。子や孫たちにこういう状況が続いてほしくない」と話してました。