沖縄の新たな特産品に コーヒーの実の皮と果肉でビール開発

沖縄県内の企業が、コーヒーの実のうち、多くが廃棄処分となる皮と果肉の部分を使ったビールを開発し、沖縄の新たな特産品にしたいとしています。

商品化されたのは「コーヒーチェリービール」で、琉球大学発のスタートアップ企業が西原町でお披露目しました。

ビールには、コーヒーチェリーと呼ばれる赤い実の部分のうち、コーヒーの原料になる豆の外側の皮と果肉の部分がブレンドされています。

糖度20度以上の果肉から得られる、甘みとフルーティーな香りが特徴です。

沖縄県内のコーヒー農家は30軒あまりで、コーヒー豆の生産量は年間2トンほどですが、ビールを開発したスタートアップ企業では、今後、農家を増やして10年後までに年間1000トンを生産するプロジェクトに取り組んでいます。

「コーヒーチェリービール」を沖縄の新たな特産品にして、廃棄されるなどしてきた皮と果肉を有効活用することでコーヒー農家の収益増加にもつなげたいとしています。

企業の代表で、琉球大学農学部の高木伸明研究員は、記者会見で「沖縄でコーヒー産業を根付かせたい」と抱負を語っていました。

当面は、沖縄に加え、ハワイとタイからもコーヒーチェリーを輸入するということですが、将来的には県内産でまかなうことを目指しています。