FC琉球始動 巻き返しで目指すJ2昇格

FC琉球始動 巻き返しで目指すJ2昇格


サッカーJ3のFC琉球は、今シーズン、12人の新加入選手を迎えるなど体制を一新。J2昇格を目指して動き始めたチームを取材しました。

(NHK沖縄 木村祥太カメラマン)
【スローガンは“巻き返し”】
来月、開幕を迎えるFC琉球。新体制発表会で明かされたことしのスローガンは、「Rewind”琉球昇竜”」。17位に沈んだ昨シーズンからの「巻き返し」を誓います。ユニフォームも一新。目指すはJ2復帰です。

(サポーター)
「J2昇格、J3優勝の2つをまず目標として、みんなで頑張ってきたいです」
「FC琉球、今シーズン優勝します!」

新体制で初めての全体練習で選手達たちに「勝ち取ろう!」とげきを飛ばしたのは、昨シーズン途中からチームを率いる、金鍾成監督です。過去3シーズン、FC琉球の監督を務め、2018年にはチーム初となるJ2昇格に導きました。

(金鍾成監督)
「勝つこと、J2に上がること、優勝すること。それが一番の我々が求められていることだと思っています」

【守備力強化へ 新戦力は】
課題は守備です。昨シーズンの失点は、リーグワーストの61。守備力強化のため、経験と実績のあるベテランの獲得に動きました。
横浜FCからはゴールキーパーの六反勇治選手。ガンバ大阪からはディフェンダーの藤春廣輝選手が加入しました。2人とも、長年J1の舞台で活躍し、日本代表に選出された経験もあります。

(藤春廣輝選手)
「若いやつにも負けずに上下運動して、琉球のために100%、力を出せるように頑張りたいと思います」

藤春選手は、ユニフォーム売り上げで現在、1位。サポーターからの期待も高まっています。

(サポーター)
「藤春選手のクロスから野田選手のヘディングとかは、かっこよく入ると思いますので、そういったシーンを期待したいですね。トレーニングに愚直な選手というのを伺っていますので、そういった部分でも若手に影響を与えていただきたい」

圧倒的なスピードと正確な左足のキックが武器の藤春選手。チームに合流して約1週間。積極的にボールに食らいつく姿勢を見せます。若手選手ともコミュニケーションを取り、チームを引っ張っています。

(藤春廣輝選手)
「実績や経験もたくさんあるのでそういうところをどんどん伝えていって、若い選手が成長できるように自分自身もやっていきたい
かなと思います」

その若手にも、楽しみなディフェンダーがいます。那覇西高校出身の25歳、センターバックの上原牧人選手です。昨シーズン途中までは出番に恵まれませんでしたが、金監督就任以降の11試合はフル出場。最終ラインからチームを支え、監督の信頼を勝ち取りました。

(上原牧人選手)
「僕自身求められていることは、守備面では対人で負けないこと。今シーズンはしっかり全試合、キープレーヤーになるためにこれからしっかりアピールして準備していきたい」

そんな上原選手に今シーズン、新たなライバルが現れました。昨シーズン途中まで金監督が率いたガイナーレ鳥取から2人のディフェンダー、鈴木順也選手と増谷幸祐選手が加わったのです。2人とも、鳥取では主力として活躍していました。スタメンに選ばれるのは競争に勝った選手です。

(金鍾成監督)
「ここから競争が始まる。ポジションは自分で勝ち取る!」

(上原牧人選手)
「自分のポジションを勝ち取るという意味では、それぞれ強い思いがあると思いますので、それに負けないくらい自分の思いをプレーに出してしっかりアピールしていって試合に絡んで、チームを勝たせられる選手になる。ウチナーンチュとしても沖縄を盛り上げるために、今シーズンは優勝とJ2昇格を成し遂げたい」

ベテランと若手が一体となって挑む新たなシーズン。課題の守備を克服し、再びJ2へ。巻き返しの1年が始まります。