那覇市の前市議会議長 詐欺の疑いで追送検

収賄の罪で起訴されている那覇市の前の市議会議長が、政務活動費の一部をだまし取ったとして、詐欺の疑いで追送検されたことが捜査関係者への取材でわかりました。

那覇市議会の前議長、久高友弘被告(75)は、那覇市が所有する土地の所有権を移すため市議会議員に働きかけるなどの便宜を図る見返りとして、4年前と3年前に、議長室で元総会屋などから現金あわせて5000万円を受け取ったとして収賄の罪に問われています。

捜査関係者によりますと、その後の捜査で久高前議長は、7年前から4年前までの間、知人女性を雇ったとする人件費を、実態がないにもかかわらず政務活動費として計上し、およそ168万円をだまし取った疑いが強まったということで、17日、詐欺の疑いで追送検されました。

久高前議長はこれまでに、政務活動費を不正に受給していたとする報道などを受けて、市に192万円を返還していました。

一連の事件では、久高前議長のほかに4人が起訴されていて、捜査関係者によりますと、このうち収賄の罪で起訴された那覇市の飲食店経営、村山末子被告(71)は17日、領収書を偽造したとして有印私文書偽造などの疑いで追送検されました。

また、裁判所によりますと、贈賄の罪で起訴された那覇市の会社役員、仲村勝美被告は先月死亡したため、裁判を行わないことが16日、確定したということです。