辺野古移設 軟弱地盤ある大浦湾側工事に向け9日にも準備作業

沖縄のアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設計画をめぐり、国が軟弱地盤のある大浦湾側の工事の着手に向けて、9日にも海上での準備作業を始めることが防衛省関係者への取材で分かりました。

普天間基地の移設先になっている名護市辺野古への移設計画をめぐり、国は先月28日、移設に反対する沖縄県に代わって地盤の改良工事を承認する代執行を行いました。

これにより埋め立てを計画している大部分で工事が出来るようになり、防衛省関係者によりますと、防衛省は今月12日にも軟弱地盤のある大浦湾側の工事に着手する方向で準備を進めているということです。

具体的には、護岸の造成工事に向けて埋め立て予定地の北側に海上ヤードを新たに設けることにしていて、これに先立ち海水が濁るのを防ぐ「汚濁防止膜」を9日にも設置する予定だということです。

一方、沖縄県は政府に対し、辺野古への基地移設を断念し、問題の解決に向けて対話に応じるよう求めています。

防衛省は移設工事の経費は地盤の改良工事のため当初の見積もりの2.7倍のおよそ9300億円に増加し、すべての工事や手続きが終わり移設が可能になるまでには12年ほどかかるとしています。