首里城で琉球王国時代の正月儀式を再現

5年前の火災で主な建物が全焼し、再建工事が進められている那覇市の首里城公園で、琉球王国時代に行われていた正月の儀式が再現され、多くの人でにぎわっています。

再現されているのは、450年続いた琉球王国時代、旧暦の元日に王国の平和や繁栄を願って行われた「朝拝御規式」の一部で、国王や庶民の代表などが参加して行われた「子之方御拝」という拝みの儀式です。

1日は、朱色や金色を基調とした華やかな衣装を身にまとった国王役と王妃役が、焼失した正殿のあたりから訪れた人たちの前へ姿を現し、祭壇で焼香をして手を合わせて新年の平和を祈っていました。

会場の広場では特別な行事で演奏されていた「御座楽」と呼ばれる宮廷音楽も披露され、訪れた人たちは儀式の様子や演奏を楽しんでいました。

那覇市の11歳の男の子は「衣装や祭壇を見てこういうふうに儀式をやっていたんだなとわかり勉強になりました」と話していました。

広島県から訪れた60代の男性は「儀式やこの気温から沖縄の正月を感じることができました。退職したのでことしはいろいろなところに行って楽しく1年を過ごしたいです」と話していました。

焼失した正殿の再建は、再来年の完成を目指して工事が進められています。