軽便鉄道の与那原駅の跡地 発掘調査で木の柵の跡 見つかる

戦前、沖縄本島を走っていた軽便鉄道について広く知ってもらおうと、与那原町にある与那原駅の跡地で発掘調査が行われていて、これまでに線路への立ち入りを防ぐための木の柵とみられる跡が見つかっているということです。

軽便鉄道は戦前に那覇から、それぞれ与那原、嘉手納、糸満を結んでいた小型の鉄道で、人の行き来やサトウキビの運搬などに使われていましたが、沖縄戦によって破壊され、その後、復旧されませんでした。

国の登録記念物に登録されている与那原駅の跡地は、平成26年に行われた工事でレールが発見されていますが、町は沖縄の交通の歴史を広く知ってもらおうと、今月1日から発掘調査を行っています。

町によりますと、今回の調査で線路への立ち入りを防ぐために設置された木の柵とみられる跡が2か所見つかっているということです。

与那原町生涯学習振興課の與那嶺明恵主任学芸員は「この付近は戦争で破壊されている部分もあるので、残っている遺構について慎重に調査していきたいです」と話していました。

調査は来月まで行われ、町は今後、今回発掘されたものをどのように活用するか検討することにしています。