やんばるの森の希少種を脅かす「ノネコ」県などが対策へ

飼い主から離れて野生化した「ノネコ」がやんばるの森の希少種を脅かすようになっていることから、県などは来月から対策に取り組むことにしています。

沖縄県や環境省は沖縄本島北部の森林域に設置したセンサーカメラで継続的にノネコが撮影されていることから、森で繁殖している可能性があるとしています。

そのため、県や環境省、それに世界自然遺産を有する国頭村、大宜味村、東村は、やんばるの森でノネコがヤンバルクイナなどの希少種を捕食しているとして、このたび、改善を図るための取り組みをまとめました。

この取り組みは来月から始める予定で、森林域でノネコが確認されなくなり、本島北部で飼い主がいないネコがいなくなること、そして本島北部以外からノネコが流入しない状態を作ることを目指します。

また、森でノネコの捕獲作業を行って希望する人に譲渡する取り組みを進めるほか、飼い猫のマイクロチップによる飼育登録や室内飼育を推し進め、本島北部以外の地域でも飼い猫を捨てないよう呼びかけていくということです。

県によりますと、国と県、そして北部の3村で連携する取り組みは初めてで、10年後の令和15年3月まで行われるということです。

県自然保護課は「譲渡するノネコはぜひ新しい家族としてお迎えいただき、飼い猫の適正飼養にも協力をお願いしたい」と話しています。