糸満 ポリマー使った干ばつ対策 ボリビア移住2世が視察

沖縄から南米・ボリビアに移住した人たちが作った居住区「コロニアオキナワ」の農業団体が糸満市のサトウキビ畑を訪れ、ポリマーを使った干ばつ対策を視察しました。

訪れたのは、両親が沖縄出身で、ボリビアのコロニアオキナワで日本の農協にあたる団体の組合長を務めている具志堅正さんたちです。

具志堅さんたちは6日、糸満市照屋のサトウキビ畑で県と企業が行っている土の保水力を高めるポリマーを使うことで、収穫量に差が出るか確かめる実験を視察しました。

そして、生産者の赤嶺治さんから「来年2月に収穫してみないと効果はわからないが、ポリマーを使った畑の方が茎が太くて高さもあり、葉が青々としているので、収量アップも期待できる」と説明を受けました。

開発した県内の企業によりますと、このポリマーは日本だけでなくインドやアメリカでも導入され始めていて、果物の廃棄される皮を使っていることから地中で分解され、干ばつ対策だけでなく循環型の農業の実現も期待できるということです。

この企業が、地域の支援とビジネス展開を後押しするJICA=国際協力機構の海外派遣事業に参加した際に具志堅さんとのつながりができ、今回の視察につながったということです。

具志堅さんは「ボリビアも干ばつはあるので、ポリマーの導入を検討してみたい」と話していました。