漁船の機関室爆発 可燃性ガスたまり火花が引火か 報告書

ことし7月、伊良部島の漁港に係留中の漁船で爆発が起こり乗っていた2人が大けがをした事故について、国の運輸安全委員会は、清掃作業に使ったスプレーの可燃性ガスが機関室にたまり、工具から出た火花が引火したことが原因の可能性が高いとする報告書を公表しました。

ことし7月、伊良部島の佐良浜漁港に係留中だった漁船の機関室で爆発が起こり、作業員をしていた男性2人が顔や腕をやけどするなどの大けがをした事故について、国の運輸安全委員会は調査報告書を公表しました。

それによりますと、十分な換気が行われないなか、機関室でスプレー式の洗浄剤を使ったため可燃性ガスがたまり、その後、電動工具を使った際に火花が発生して引火し、爆発した可能性が高いとしています。

運輸安全委員会は再発防止策として、狭い場所で引火する可能性がある製品を使用する場合は、電動工具と別のタイミングで使用することや、送風機を使って強制的な換気を行うよう指摘しています。

また、スプレー式の洗浄剤を使った男性は注意書きを読んでおらず、引火する可能性があることを知らなかったということで、運輸安全委員会は複数で作業を行う場合、可燃性ガスを使う際に制限される作業方法などを互いに理解しておくよう呼びかけています。