“対話による平和を” 那覇市で県民平和大集会

沖縄へのアメリカ軍基地の集中や先島諸島への自衛隊配備などが「沖縄を再び戦場にする」として、対話による平和を求める集会が那覇市で開かれました。

この集会は60を超える市民団体などでつくる「沖縄を再び戦場にさせない県民の会」が開いたもので、那覇市の会場には主催者の発表で1万人以上が集まりました。

集会では、玉城知事が「沖縄戦の歴史があり、アメリカ軍の施政権下で人権が蹂躙されてきた沖縄で、本土復帰から51年がたっても日本全体のアメリカ軍専用施設の70%あまりを押し付けられている不条理を正さなくてならない。私たちがつくっていこうとしている未来を、全国、全世界で共有していくべきだ」と述べました。

このあと、沖縄戦当時、石垣島で、旧日本軍の命令でマラリアがまん延する地域に強制的に避難させられ生き延びたものの、母親が命を落とした山根安行さんが(93)「戦争は地獄です。愚の骨頂である戦争を起こしてはなりません」と訴えました。

続いて、自衛隊の配備に反対している先島諸島や県外の人たち、それに20代の若い世代が登壇し、対話による平和な社会をつくっていく必要性などを語りました。

集会では最後に政府に対し、「平和外交に徹して問題解決にあたるべきであることを強く訴える」とした集会宣言が採択されました。