自衛隊大規模演習 那覇基地で負傷した隊員の本土への輸送訓練

自衛隊が全国各地で実施している大規模演習で、19日、沖縄の那覇基地では負傷した隊員を本土へ輸送する訓練が行われました。

自衛隊は、今月10日から20日までの間、自衛隊員あわせておよそ3万人が、アメリカ軍およそ1万人とともに全国各地で大規模演習を行っています。

19日は、隊員が離島など沖縄本島周辺で負傷した事態を想定して、自衛隊の那覇基地から本土へ輸送する訓練が行われました。

今回の訓練では、病院に集めた隊員を効率よく輸送することを目的に、初めて滑走路のすぐそばにけが人を一時的に待機させる場所が設置されました。

待機場所には、およそ25人が担架に乗せられた状態で集められ、まず、体調やけがの具合に変化がないかなど簡単なチェックを受けました。

そして、近くに駐機していた自衛隊のC2輸送機などへ次々と運び込まれ、C2輸送機は那覇基地から埼玉県の入間基地に向けて飛び立っていきました。

今回の演習では、沖縄本島では初となる機動戦闘車の公道走行や、滑走路の復旧訓練などが行われ、自衛隊は実践に即した訓練だとしています。

沖縄県は、演習の必要性については認めているとした上で「大規模な演習の実施は県民に不安を生じさせている」などと話しています。