アジア太平洋平和交流の国際機関を沖縄に 那覇市でフォーラム

平和で安定した社会の構築を目指して、人材育成などを進める国際機関を沖縄に設立することを目指す団体が、その意義などについて広く知ってもらおうというフォーラムを那覇市で開きました。

このフォーラムは「アジア太平洋多文化協働センター(APMC)」を国立の教育研究機関として沖縄に設置することを目指す団体が、那覇市で開きました。

構想では、APMCを日本とアジア太平洋諸国との協働による平和創造の拠点とし、国際的な人材の育成や人材交流などを推進することを目指しています。

22日は、県内外からおよそ200人が参加し、まず、APMCの高山朝光共同代表が「ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとハマスの戦争もあり、住民が被害を被っている。沖縄をみると、中国とアメリカが対立し、米軍基地や自衛隊基地が強化されており、沖縄が二度と戦場になってはならないという思いを強くしている」と述べました。

続いて、国際政治学者の五百旗頭真さんが、琉球王国時代に中継貿易により国際交流の拠点になってきた歴史を振り返り、沖縄が再び平和交流の拠点になることの大切さを訴えていました。

沖縄戦で弟を亡くした男性は「二度と悲惨な戦争が起こらないように、沖縄だけでなく近隣諸国も一緒に信頼関係を構築して何とか戦争を食い止めたい」と話していました。

また、中学3年生の生徒は「中国やロシアなどが覇権を握ろうとしている中で、沖縄がもう一回、万国津梁の架け橋になっていけば、平和が実現するのかなと思う」と話していました。