来月から運用開始 米軍無人偵察機が嘉手納基地に着陸

来月から運用開始 米軍無人偵察機が嘉手納基地に着陸

アメリカ空軍の無人偵察機「MQ9」の運用が来月から沖縄のアメリカ軍嘉手納基地で始まることになり、13日夜、1機目が着陸しました。

嘉手納基地には13日午後9時10分すぎ、鹿児島県鹿屋市にある海上自衛隊鹿屋航空基地を飛び立ったアメリカ空軍の無人偵察機「MQ9」の1機目が着陸し沖縄への配備が始まりました。

鹿屋航空基地にはあわせて8機が配備されていてほかの機体も今後順次、嘉手納基地に到着するとみられます。

この無人機は東シナ海などでの警戒監視体制の強化を目的に鹿児島県鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地に去年11月から1年間の期限付きで配備されてきました。

日米両政府は警戒監視活動のさらなる強化のためだとして嘉手納基地に移転することを決め、来月から期限を設けずに運用を開始することにしています。

無人機の配備について地元の嘉手納町の當山町長は「基地と隣接する沖縄市や北谷町と協議を行う必要がある」として賛否を明らかにしていません。

一方、無人機をめぐってはことし8月、鹿屋航空基地で着陸した際に滑走路を外れオーバーランする事故を起こしています。

アメリカ空軍の無人偵察機が13日夜、嘉手納基地に飛来したことについて、沖縄県の玉城知事は「嘉手納基地への配備については今月6日に県に説明があったものの、住民に説明する機会を設けるといった、地元に対する事前の十分な説明がなされないまま、その後わずか1週間での飛来であり、残念であると言わざるを得ない。県としては、沖縄、特に嘉手納基地の負担軽減が進まない中、無人偵察機の配備は基地負担軽減と逆行するものと考えており、県民の安全・安心を確保する観点からも、国に対して強く申し入れていく」とするコメントを発表しました。