2つの特別会計の赤字 知事“専決処分”で予算補正 赤字解消

県が昨年度2つの特別会計で赤字を出し、その後補てんが行われなかった問題をめぐり、玉城知事は赤字を解消するために2日、議会の議決を経ずに知事みずから処理する「専決処分」で予算を補正し、赤字の解消を行ったことを明らかにしました。

県土木建築部が所管する2つの特別会計をめぐっては、赤字が出たにもかかわらず、ことし4月1日から5月末までの間に赤字を解消するための予算措置が行われず、地方自治法に違反する状態が続いていました。

これを解消するため、県は県議会の9月定例会で赤字を解消するための補正予算案を提出しましたが、議会は「予算措置を行うべき時期はすでに過ぎており、これから補正予算案の執行することも地方自治法に違反する」と指摘し、議会では予算案の審議を行わないことを決めました。

これを受けて玉城知事は3日の県議会で、2日、赤字を解消するため、議会の議決を経ずに知事みずから処理する「専決処分」で予算を補正し、赤字を解消したことを明らかにしました。

また、前川土木建築部長は「県民の皆様からの公務に対する信頼を損ね、ご心配をおかけしたことを心からおわび申し上げます」と陳謝したうえで、部の責任については関係部局と協議のうえ適切な時期に判断する考えを示しました。