辺野古の地盤改良工事 国交相が指示“来月4日までに承認を”

アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設工事をめぐり、国土交通大臣が、工事を承認するよう玉城知事に「指示」する文書が、29日、県側に届きました。
来月4日までに工事を承認するよう指示しています。

アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設工事をめぐって、県は国の指示に従って工事を承認する義務が生じていて、国土交通大臣は玉城知事に対し、27日までに工事を承認するよう「勧告」しました。

これに対し玉城知事は「勧告の期限までに承認を行うことは困難である」と文書で回答しました。

これを受けて国土交通大臣は、28日、新たに玉城知事に対し承認を「指示」する文書を送り、29日、県側に届きました。

県によりますと、来月4日までに工事を承認するよう指示しているということです。

斉藤国土交通大臣は閣議のあとの会見で、「期限までに承認が困難ということだが、去年4月からの経緯があることを申し上げたい。経緯を踏まえると今般の指示は適切だ」と述べました。

県が今回の指示に従わない場合、国は高等裁判所に訴えを起こすことができます。

裁判所が訴えを認めると県に承認するよう命令する判決を出し、その命令を受けても承認しない場合には、国が県の代わりに承認する「代執行」を行うことができます。

沖縄県の玉城知事は「県は現在、最高裁判所の判決の内容を精査しており、また、県民、行政法学者などから様々な意見が寄せられていることから、これら意見の分析を行うなど引き続き対応を検討している。今後県としては今回の指示も踏まえながら対応していく」とするコメントを発表しました。