辺野古地盤改良工事 国が工事承認を沖縄県に勧告

沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先となっている名護市辺野古の地盤改良工事をめぐり、国は沖縄県に対し工事を承認するよう勧告しました。

普天間基地の移設先となっている名護市辺野古沖では、埋め立て予定地で軟弱地盤が見つかり、国が地盤の改良工事を行うため設計の変更を申請しましたが、県が「不承認」としたため工事は進んでいません。

国土交通省は去年、地方自治法に基づいて県に承認を求める「是正の指示」を行い、県は取り消しを求める訴えを起こしましたが今月4日に最高裁で県の敗訴が確定しました。

県は国の指示に従って工事を承認する義務を負うことが確定しましたが、その後も承認していないとして19日、国土交通大臣が沖縄県知事に期限までに承認するよう勧告する文書を送りました。

承認の期限などの詳細は県側に文書が届くまで明らかにできないとしています。

県が勧告に従わない場合は期限を設けて承認するよう指示し、さらにそれまでに承認しない場合には、国は高等裁判所に訴えを起こすことができます。

裁判所は訴えを認めると、県に承認するよう命令する判決を出します。

高等裁判所の命令を受けても承認しない場合には、国が県の代わりに承認する「代執行」を行うことができます。