キャンプシュワブの発掘現場で土器か 県と市の教育委員会調査

先月下旬、アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設に伴うキャンプシュワブ内の発掘調査現場で、地中から土器のようなものが見つかったことがNHKの取材で分かりました。
文化的な価値がある場合、工事にも影響が出る可能性もあり県と名護市の教育委員会が詳しい調査を進めています。

防衛省は、普天間基地の移設に向けてキャンプシュワブの南側の沖で埋め立て工事を進めているほか、基地内の陸地でも、地下水路を作って美謝川の流れを変える工事などを進めています。

工事に伴って、基地内では発掘調査が行われていますが、先月23日、現場の地中から土器のようなものが見つかったことがNHKの取材でわかりました。

県と名護市の教育委員会などによりますと、見つかったのは美謝川近くの、沖縄戦の際にアメリカ軍が設けた「大浦崎収容所」の跡地付近で、12日、担当職員らが現地を訪れ、詳しい調査が行われました。

NHKのヘリコプターからは、12日午後、四角い形に掘られた場所を取り囲むように10数人が集まり、写真をとったり、記録をとったりする様子が確認できました。

この一帯は、発掘調査の記録を保存した上で、移設に伴ってアメリカ兵の「隊舎」などが建設される予定となっています。

一方で、土器のようなものに文化的な価値があった場合には調査範囲を広げるなど工事に影響が出る可能性もあることから、県と市の教育委員会は、慎重に調査を進めています。

移設工事を進めている沖縄防衛局は「現在、調査中であり、詳細の回答は差し控えたいが、文化財保護については、名護市教育委員会と調整し適切に対応していきます」と話しています。