貴重な海草「ウミショウブ」 小学校で飼育し再生目指す 石垣

国内では石垣島と西表島の浅瀬だけで見られる海草の「ウミショウブ」が減少する中、石垣市の小学校ではウミショウブの株を水槽で飼育して再生させようという取り組みが始まりました。

「ウミショウブ」は、サンゴ礁の内側の浅瀬に草原のように広がって生育する海草の一種で、国内では石垣島と西表島の浅瀬で見られ、夏の大潮の引き潮のときにだけ小さな花を咲かせますが、アオウミガメの食害にあい近年は群生地が大幅に減り、壊滅的な状況だということです。

こうした中、学区内にウミショウブの群落がある石垣市の野底小学校で、企業や研究者などの支援を受けてウミショウブの株を水槽で飼育して再生させようという取り組みが始まりました。

8日は5年生と6年生の児童らが参加し、ウミショウブの株を飼育する円筒形の水槽が披露されたあと、地元でガイドなどを行っている大堀健司さんと則子さんや研究者などからウミショウブの生態や育て方などを学びました。

そして、児童らは今後の取り組みなどについて話し合い、▽現状を多くの人に広めることや、▽ウミガメの天敵となる生き物の模型を海に設置することなどを提案していました。

参加した児童らは「もっとウミショウブのことを調べたり、どうすればなくならないようにできるかを考えていきたいです」とか、「水槽のウミショウブは少しですが海にあるより安全だと思いました。ウミショウブの世話をして観察を続けていきたいです」と話していました。