北朝鮮「人工衛星」 先島諸島に迎撃ミサイルPAC3部隊展開

北朝鮮「人工衛星」 先島諸島に迎撃ミサイルPAC3部隊展開

北朝鮮は「人工衛星」の打ち上げに伴い、フィリピンの東側に部品などが落下する可能性がある海域を示していて、打ち上げが成功した場合、沖縄県の先島諸島付近の上空を通過するとみられます。
万が一落下する事態に備えて沖縄県の先島諸島には迎撃ミサイルPAC3の部隊が展開していて、石垣島では発射機が上空に向けられている様子が確認できました。

北朝鮮は24日から今月31日までの間に、「人工衛星」を打ち上げる計画だと通報していて、万が一落下する事態に備えて自衛隊は県内の石垣島と宮古島、与那国島に地上配備型の迎撃ミサイルPAC3の部隊を展開しています。

このうち、石垣島の新港地区では22日も2機ある発射機がいずれも上空に向けられている様子が確認できました。

発射機を積んだ車両2台には、火薬類を運んでいることを示す「火」と書かれた標識が取り付けられていました。
また、レーダー装置を積んだ車両も確認できました。

自衛隊の迎撃ミサイル「PAC3」が展開されている場所から200メートルほどの距離にある人工ビーチで海水浴を楽しんでいた都内に住む女性は、「困ったなという感じで打ち上げをやめてほしいです。とにかく平和であってほしいので、北朝鮮に関しても誰か平和な道筋をつけてほしいと思います」と話していました。

国土交通省は、自衛隊の迎撃ミサイルの部隊が展開している沖縄県の場所周辺で、一部の航空機の飛行を自粛するよう求める航空情報を出しています。

航空情報が出ているのは、沖縄県の沖縄本島や宮古島、石垣島、与那国島の4つのエリアで、自衛隊の地上配備型の迎撃ミサイル、「PAC3」の部隊が展開している場所周辺です。

エリアでは、小型機やヘリコプターなど目視で飛ぶ航空機を対象に飛行を自粛するよう求めています。

この航空情報は、前回、5月に北朝鮮が打ち上げを通報した際に出したものを継続しているということです。

ただ、警察や消防のヘリコプターのほかドクターヘリや管制官の指示に従って飛行する定期便などは自粛の対象になっていないということです。