台風で中止になった中小企業診断士試験 救済措置を協議

年1回実施されている国家資格試験「中小企業診断士」の1次試験のうち、那覇会場での実施が台風6号の影響で中止になりました。
再試験などの救済措置を求める声が上がるなどしていて、試験を実施している団体が対応を協議しています。

6日までの2日間、全国一斉に中小企業の経営に助言などを行う「中小企業診断士」の1次試験が行われ、県内では那覇市内の会場で実施される予定でした。

しかし、試験を開催する中小企業診断協会が台風6号の影響を理由に急きょ中止し、再試験も行わないことを明らかにしました。

これに対し、受験生の1人が「仕事や家事の合間をぬって何百時間も勉強し続け数年かけてこの2日間の試験に挑む皆さんの思いは無駄になる」と、ネット上で再試験などの救済措置を求める署名活動を行っていて賛同の意見が相次いでいます。

こうした中、中小企業診断士の登録を行う西村経済産業大臣は6日午前0時すぎ、SNSに「再試験が実施できるよう試験を運営する中小企業診断協会に検討を指示した」と投稿しました。

中小企業診断協会の担当者はNHKの取材に対し、再試験については、問題の作成などに時間と労力がかかり実施するのは困難だという認識を示していて、中小企業庁とも協議の上近く対応を決めたいとしています。

協会によりますと、県内では例年200人程度が1次試験を受けていて、試験を中止したのは現在の試験制度が導入された平成13年以降で初めてだということです。