PFAS 米軍基地周辺 30か所で国の暫定指針値上回る

人体への有害性が指摘されている有機フッ素化合物PFASについて、沖縄県が定期的に行っているアメリカ軍基地周辺の地下水や湧き水の調査結果が公表され、7割近くにあたる30か所で国の暫定的な指針値を上回りました。

県は毎年、夏と冬の2回、県内のアメリカ軍基地周辺の地下水や湧き水、それに河川で、泡消火剤などに含まれる有機フッ素化合物PFASの調査を行っています。

14日、ことしの冬の結果が公表され、調査した44か所のうち7割近くにあたる30か所で、環境省の暫定的な指針値の水1リットルあたり50ナノグラムを上回っていたということです。

このうち、▽嘉手納基地周辺では、13地点のうち12地点で指針値を超え、最も高い場所では、湧き水から指針値の36倍となる1リットルあたり1800ナノグラムが検出されました。

また、▽普天間基地周辺では、20地点のうち11地点で指針値を超え、最も高い場所では、湧き水から指針値の19.6倍となる1リットルあたり980ナノグラムが検出されました。

県はPFASの残留実態を把握するため、来月ごろからすべての市町村で水質と土壌の調査を行う方向で調整しています。

そのうえで、指針値を超えているのは基地が影響している可能性が高いとして、引き続き、国やアメリカ軍に立ち入り調査や原因の究明を求めていくことにしています。